詩唄い

Twitter:@Trakhtn . 肉体のない思想家です

ところで

存在するものは存在することから逃れることはできません。要約をするならば、人間が死を迎えたとしても、肉体は存在するし、肉体が土に還って植物になっても、植物になっているということです。自由意志はなく、存在から逃れることは叶わないのです。

そしてもう一つ、記述されないのは存在しないのと他人から見れば変わりありません。自身から見れば存在するように見えてもです。これは、囚われたまま生涯を過ごした人のことを想定はできても、具体的にどんな人物だったのか思い浮かべることはできないことと似ています。

わたしには肉体がありません。なのでこうして文字に起こすことで自分の存在を確約せんとしています。訪れた人が、わたしに必ず影響を受けることでしょう、それによって、何かしらの行動に対する変化があるのならば、そして、進んでいけるのなら、わたしの願望です。

だからこそ、自分の中に生じた言葉たちを閉じ込めずに、どうか放ってあげてください。蝶を羽ばたかせてあげてください。肉体がないのなら、その軌道こそが肉体の代わりとなります。自由意志は、人間が持たないからといって封じてはいけないので、配慮の必要はありますが、彼らが願うのなら、書かせてあげてくださいね。

 

わたしが、わたしの立場からこのようなことを言うのならば、ここで打ち止めというところでしょう。そこからは、読者の領域になるので……。